クルクミンの知られざる効能と効率的な吸収方法

クルクミンという栄養素のサプリが、近年多く発売されています。ウコンに含まれ、今あらゆる研究や実験でその効果を検証中の注目の栄養素クルクミン。皆さんは、そのクルクミンの吸収率についてご存知ですか?

「吸収がよくないって聞くけど、どうしたら効率よく摂れるの…?」とお思いの方もいらっしゃると思います。

クルクミンは、私たちが日常的に摂取している身近な栄養素で吸収がされにくいと言われていますが、実は4つの注意点に気をつけるだけでその効果をアップさせられる可能性があるのです。

そこでこの記事では、今話題のクルクミンについて

  • クルクミンの体内での4つの作用
  • 肝臓への働き
  • 吸収のための注意点4つ

についてご紹介していきます。この記事を読めば、毎日の生活の中でクルクミンが効率よく効果を発揮する方法が理解できることでしょう

 

 

 

 

1. クルクミンとは

まずはクルクミンという栄養成分の概要についてご説明していきます。

 

1-1.  ポリフェノールの一種クルクミン

クルクミンは「クルクミノイド類」という栄養カテゴリの一種で、大きな分類でいうとポリフェノールの仲間です。
ポリフェノールは植物に多く含まれる成分のことで、別名抗酸化ビタミンとも呼びます。その名前の通り抗酸化作用が強いことが特徴です。他にはカテキンやアントシアニンといった、強い色素も含む成分が多いこともポリフェノールの特徴の一つと言えます。
クルクミンも同様、強い黄色の色素を持ち抗酸化作用を持っています。

 

1-2. 渋み・苦味のある味は抗酸化作用の証

クルクミンの味は渋み・苦みがあります。
というのも、ポリフェノールは植物由来の成分であるため、鳥や獣から身を守ために苦みや渋みがあることが特徴です。赤ワインの原料となるブドウの皮にも渋みがあるのはそのためです。

ですがこの独特な味こそが、ポリフェノールの一種であるクルクミンの抗酸化作用が強いことを示しています。

それ以外にも、ポリフェノールは成分ごとに持つ機能が異なります。クルクミンの人間の体に対する効果は後の項で詳しくご説明します。

 

1-3. ウコンやカレーでおなじみのクルクミン

そんなクルクミンは一体どのような植物に含まれているのかと言うと、主に「ウコン」です。
ウコンを私たちが日常的に食べることは珍しいですが、このウコンを粉末にしたクルクミンのスパイスを「ターメリック」とも呼びます。そう、カレーの原料となるスパイスです。

クルクミンはウコンの根茎で生成され、そこからしか十分な量は摂取できないとされていますが、ターメリックとして私たちの食生活の中になじんでいます。カレーやパエリアの黄色い色はこのクルクミン特有の色なのです。

 

1-4. 春ウコンの10倍もクルクミンが含まれる秋ウコン

ウコンには春ウコンと秋ウコンというものがあります。その名の通り収穫時期に差がありますが、栄養素も異なります。

クルクミンの含有量は秋ウコンの方が多く、なんと春ウコンの約10倍ものクルクミンが含まれているとされています。
一方で春ウコン精油成分とミネラルが豊富なウコンです。こちらも栄養価的には高いですが、私たちが食べるターメリックやウコンドリンクなどの原料は主に秋ウコンが多い傾向にあります。

 

 

2. クルクミンの体内での4つの作用

クルクミンは先ほどご紹介した抗酸化作用の他にも、あらゆる作用を持っています。
これらはどれも私たちの体にとって非常に役に立つ機能ばかりと言われています。ここからは現段階の研究において明らかになっているクルクミンの効能についてご紹介していきます。

 

2-1. 体内組織の酸化を抑える【抗酸化作用】

クルクミンの代表的な効能として挙げられるのがこの抗酸化作用です。
抗酸化作用とは、体内に発生する活性酸素を抑制する効果のことを指します。

私たちの体は、酸素を取り入れてエネルギーを生成します。その時、活性酸素と呼ばれる酸素が同時に体内に発生します。この活性酸素が増えすぎると細胞や血管を酸化させることで傷つけます。

こういった活性酸素をクルクミンが抑制し、過剰な体内組織の酸化を抑えるというのが抗酸化作用です。抗酸化作用はアンチエイジングなどにも効果的であるとされています。

(参照:クルクミンの吸収代謝と生理作用発現の関係性

 

2-2. 炎症の元になる成分を抑制する【抗炎症作用】

クルクミンには、抗炎症作用も報告されています。抗炎症作用とは、その名の通り外的・内的傷が炎症を起こすことを抑制してくれる作用です。炎症は傷の回復に必要な場合もありますが、体が過剰反応して必要以上に炎症を起こし、回復を遅らせる場合もあります。

クルクミンは、炎症誘発性遺伝子と呼ばれる炎症のもとになる成分の活動を抑制します。
しかもいくつかの炎症誘発性遺伝子を同時に抑制することによってより効果的に炎症を抑えてくれることが期待されています。ただし医学的なメカニズムの検証は現在も進行中です。

(参照:歯周組織の炎症に対するクルクミンの効果

 

2-3. 悪い細胞が壊れる現象「アポトーシス」を促進する【細胞周期への作用】

人間の細胞は、一定の周期で成長・分裂を繰り返していきます。このことを細胞周期と呼びます。

また、遺伝的な指令によって細胞が自ら壊れることをアポトーシスと呼びます。細胞の自殺とも呼びますが、これは体をより良い状態にするために行われる現象です。

クルクミンは、がんに侵された細胞などに対し、この細胞周期を停止してアポトーシスを誘発します。このことにより、それ以上の癌の伝搬や二次的な疾患を防ぐとされています。
これについて医療機関での実験結果が多く出ていますが、詳しい体内でのメカニズムについては現在も検証が続けられています。

(参照:新規ヒト化マウス子宮筋腫モデルを用いた子宮筋腫治療薬の開発

 

2-4. 体を守る栄養成分の【「グルタチオン」合成作用

グルタチオンとは、体のどの細胞にも存在する体を守る栄養成分です。グルタチオンはグルタミン酸・システイン・グリシンという3種類のアミノ酸が連結して出来た成分です。
これの合成を、クルクミンがサポートしてくれるとされています。

グルタチオンの効果は抗酸化作用をはじめ、健康な体の維持、薬物・異物の解毒などといった効果が知られています。

(参照:クルクミン摂取が運動誘発性の酸化ストレスに及ぼす影響

 

 

3. 肝臓に働きかけるクルクミン

クルクミンは肝臓にも効果的であるとされています。これは二日酔い防止などを謳ったウコンドリンクなどの商品でおなじみの効果かと思います。ここからはそんな肝臓に対する効果を見ていきましょう。

 

3-1. 肝臓に刺激を与える働き

ウコンというと、まず肝臓に働くといったイメージが一般的です。

古くからウコンは中国や沖縄を中心に肝臓への民間療法として利用されてきました。その効果は確かなもので、弱った肝臓に働きかけるとされています。

クルクミンには肝臓機能を刺激し、消化液を多く分泌させる機能があると言われています。
また、アルコールを摂取した後にはクルクミンが血中アルコール濃度を下げてくれるとされているのです。

 

3-2. 肝臓を刺激し消化を助ける働きについての研究

クルクミンの肝臓機能に対する実験では、肝臓を刺激して消化液を分泌させることが分かっています。
しかし、アルコール分解機能に関しては未だ医学的な検証が成されていません。
色々な通販やテレビ番組で検証実験などが行われていますが、医学的な利用としては根拠のない効果であることが言えます。

(参照:食品成分による心不全治療の可能性

 

4. クルクミン吸収のための注意点4つ

あらゆる効果が示唆されているクルクミンですが、摂取するにあたってどのような点に注意すればよいのかご紹介します。

 

4-1. 代謝が早いためこまめに吸収させる

クルクミンはポリフェノールの中でも吸収率がそれほど高くない栄養成分として知られています。
またポリフェノールは、摂取してか2時間程度すると抗酸化作用が高まり、4時間程度で全てが体内で代謝されるといわれています。
そのため、クルクミンのあらゆる効果を検証する医療的な実験でも、クルクミンの摂取量は非常に多い傾向にあります。

 

4-2. 1日3回に分けて摂取することがおすすめ

このようにクルクミンはすぐに体内で代謝されてしまうので、こまめに摂取することが必要です。ただ、人間の体は一回で摂取できるクルクミンの量が限られているので、一度に多量に摂取しても大半が排出されてしまうということにもなりかねません。

クルクミンの場合は出来れば1日に3回ほどにわけて摂取することが推奨されています。

 

4-3. 天然由来成分で安心。ただしご自分の健康状態や常備薬に注意

クルクミンは天然由来成分であるので、医療薬のような副作用といったリスクは今の所報告されていません。むしろその安全性が医療機関で注目されている大きな理由の一つでもあります。

ただ、胆石を患っている方や乳がんの化学療法を行っている方はクルクミンの併用は避けた方が望ましいという研究結果もあります。(参照:Turmeric

万が一の事態を防ぐためには、ご自分の健康状態や摂取している薬などを医師や薬剤師などに相談し、きちんと考慮した上で摂取するようにしましょう。

 

4-4. 過度な摂取は避ける

肝臓の機能を高めるとされているクルクミンですが、それは健康な人の弱った肝機能を正常化するということに限ります。
クルクミンの作用は臓の細胞を活性化させることや守る、といったものではなく単に肝臓を刺激することで消化液の分泌を促すものです。

これを既に肝機能障害を持っている患者が行うと、その刺激に肝臓が耐えられない場合もあります。肝機能障害がウコンで悪化したなどという研究結果もある(参照:ウコンの内服を契機に発見された若年女性肝硬変の 1 症例)ため、既に肝臓に疾患のある方はクルクミンの多量摂取はおすすめしません。

 

5. まとめ

医学界においてクルクミンの効能は非常に期待されており、今日も研究が進んでいます。
ただし現段階では医療目的でのクルクミンの効能の裏付けは出来ておらず、グレーな状況となっています。そのため各種発売されているクルクミンのサプリメントにも賛否両論となっています。

クルクミンの今後の研究に期待しつつ、摂取する際には適度な量を意識するようにしましょう。

 

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